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くうちゃんの病気のこと その⑪

メラノーマ闘病記 ~ 残された家族

お別れのこと ~ それぞれの受け止め方


くうちゃんがいなくなり、
●気丈に振る舞った大将とチビ助
●どん底に病んだ私
●しばらくの間くうちゃんの帰りを待っていた小雪さん

家族それぞれに過ごして来ました。

小雪さんには、しっかりとくうちゃんの亡骸を見せてお別れさせたつもりですが、

どの程度理解出来ているのかな…。

 

 



亡くなってしばらくは全然元気がありませんでした。
ご飯は食べていましたが、おもちゃを見せても喜ばず全く遊ばず、部屋の隅やハウスの中でじっと丸まっていることが多かったです。

 

 

 

 

 

 

 


1ヶ月くらい経った頃からおもちゃ遊びを始めましたが、

その一方で、家の前の道を見渡せる窓からじっと外を眺めている姿をよく目にするようになりました。
過去にはこんなこと全くしなかったのに、突然始めました。

 

 

くうちゃんの帰りを待っているのかなと思います。
きっとまだどこかしら寂しいんだと思います。

くうちゃんの匂いで少しでも元気が出るといいなぁと思い、

くうちゃんがよく着けていた首輪を小雪さんに着けるようにして過ごさせていました。

 

それでも

最近ではかなり吹っ切れたようで、笑顔が増え

一人っ子を満喫しているみたいです!

 

 

                 リラ~~ックス !                

 

 

 

 

残った謎

今もなお、わからないことが1つあります。

病原巣と思われる口腔メラノーマが最後どうなっていたのか?ということです。

下顎リンパ節のシコリからは大量のメラニン細胞が検出され、

シコリは口腔メラノーマの転移病変で間違いはないと思われます。

ただ、転移病変が両手におさまらないくらい巨大化して自壊したのなら、

病原巣はもっと悪い状態のはずなのですが…。
口を開けてくぅちゃんが見せてくれる範囲には、特別悪い状態の個所は見つけられず、

口からの出血やヨダレ、口臭の悪化等の症状も目立ちませんでした。

【時間の質】つまり緩和療法を選び、精密検査をしませんでしたので、確信の持てる真実は分からず仕舞いです。

 

 

過去にくうちゃんの口角のイボを糸で縛って取ったことがありました。

2020年6月のことです。

大学病院の精密検査では「乳頭腫」とのことでしたので特別な治療はせず

イボが取れたらそれでOK!という感じでした。

 

イボの根っこが残っているので再発の可能性は高いと言われ、

先生の予言通りイボは再発し、12月にも糸で取りました。

 

今更ながら

このイボは本当に「乳頭腫」だったのだろうか?

検査結果は正しかったのだろうか?

今回の病原巣(メラノーマ)は、実はこの【イボ】だったのではないのか?

 

あの時、放射線などの治療を適切に行っていたならば

今回のような結末にはならなかったのではないか・・・?

 

もしかすると、今もまだ私のそばでくうちゃんは笑っていられたのではないか?

 

 

動物に対する検査の精度がどの程度なのかわかりませんし

今更考えても仕方ないのですけど・・・。

 

でも
大切なくぅちゃんを奪った敵がどこに潜んでいたのか…?
知りたい気持ちが私のどこかに今も少し残っています。

 


わかっているのは、

くうちゃんが最後までとても頑張ったことと、

頑張っても勝てない程強く大きな敵だったということだけです。

 

 

 

 

 

 

再会

くうちゃんが亡くなってから

当然のことながら毎日毎日、朝も昼も夜も、寝ても覚めても

「くちゃんに会いたい・・・」

そればかり考えていました。

 

夢でも亡霊でも、何でもいいから会いたい。

 

ですが
家のどこを探しても
約束の桜の下にも
夢の中にも
くうちゃんの気配はありませんでした。


目を閉じると、あまりにも鮮明にくうちゃんの姿が残っている…。
ただそれだけでした。

大将に言わせると
今頃行きたいところを巡って忙しくしてるんやろ。
楽しんでるんやろ・・・と。

旅行好きのくうちゃんですから、そうなのかもしれないなと思いながらも

やっぱり会いたい・・・
そう思うと涙が出て仕方ありませんでした。

 

そんなことを繰り返して4ヶ月。

先日とうとうくうちゃんの夢を見ました!

 

我が家の玄関で、お買い物に行こうとしている私を追いかけて来て

不安そうな表情で笑っていました。

私は「すぐに帰ってくるね」といつものように声を掛けてドアを閉めましたが

ドアの向こうでくうちゃんのハーハーという息使いが聞こえていました。

 

初めての再会が不安な笑顔とは・・・

 

くうちゃんは私たち家族のことを今もなお心配してくれているのかもしれませんね。

 

今度会うときはくうちゃんが満面の笑顔になっているように

私ももっと強くならなくちゃ!と思います。

 

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長くなったこの闘病記も今日で終わります。

悲しい内容の多い連載を、最後まで読んで下さりありがとうございました。

 

くうちゃんの笑顔が、皆さんの頭の片隅に残ると嬉しいです。