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くうちゃんの病気のこと その④

メラノーマ闘病記 ~ 腫瘍自壊・胸水

腫瘍の自壊と処置

11月に入ると、下顎リンパのシコリが自壊を始めました。
5月末には丸く小さかったシコリが、この頃には歪な形に成長し長径10センチくらいになっていました。

 



シコリが大きくなると喉元に違和感を感じるのか、やたらと壁にこすりつけるようになり、

毛が擦れて抜け、血が滲むようになりました。

はじめは、シコリを保護していればかさぶたが出来て表面の皮膚が再生していましたが、

次第にそれも出来なくなり、11月中旬頃にはシコリ自体が明らかに自壊して部分的に陥没し始めていました。

腫瘍が大きくなるスピードが速いと、大きな腫瘍の内部まで十分な血液供給が追いつかなくなり、

細胞が死んでいくのだそうです。

 

 

 



朝晩、自壊部分を洗浄してワセリンと褥瘡用のクリームを塗布し、滅菌ガーゼや人用マスク(紐部分を改造した物)、バンダナなどで保護して過ごしました。

シコリが大きくなって、下顎から口角近くまで達していたので、保護のバンダナがすぐにズレて外れてしまいます。
外れるとあちこち血だらけになってしまうので、この点にはとても苦心しましたね。

ネックウォーマー等色々試しましたが、耳乾燥用に愛用していた「たれ耳アップだワン」を少し改造させて頂いて、あご紐(ゴム)とバンダナをマジックテープで留めるようにしました。

 

 

滅菌ガーゼ+改造マスク+たれ耳アップだワン+バンダナ

 

この形にしてからはシコリの保護は万全になりました!

自壊を洗浄する処置は痛いようでしたが、くうちゃんはとても我慢強かったです。

じっと動かず協力的でした。
くうちゃんのフワフワした柔らかい手触りを忘れないようにいっぱい撫でながら、

亡くなる前日までこの処置は続きました。

このリンパのシコリは、最終的には私の両手におさまらないくらいの大きさまで成長しました。
左の顔が変形したように見え、喉全体が硬いシコリに覆われていました。
呼吸も嚥下も辛かっただろうと思います…。

 

 

 

肺転移の進行と胸水貯留

11月中旬頃から、嘔気と咳が始まりました。

下旬には肺への転移が進み、9月には1箇所だった転移影が、何箇所かに増えていました。

胸水もたくさんの溜まっていましたので、肺に空気を取り込める部分がかなり狭くなっていて、
これが嘔気と咳の原因とのことでした。

利尿剤で胸水の排出を試みることに。
効果がなければ胸腔穿刺の予定でしたが、くうちゃんに利尿剤は有効的だったようです。

普段くうちゃんは私達と一緒に2階の寝室で寝ていましたが、
利尿剤でトイレの回数が増えたので、この時から私と二人で1階のリビングで寝るようになりました。
夜のトイレが楽ですからね。

くうちゃんと一緒に寝袋生活開始!

 



こんな状態でも、日によってはまだ元気に走れる時もありました。

この動画は11月30日のお散歩です。
病院の先生からも、信じられないくらい!とお褒めの言葉をいただきましたよ!


ですが、もう目まぐるしく状態が変化し、確実に悪化していることを実感していました。
いよいよなのかな…と。

 

 

 

最後のクリスマス

11月27日
急遽クリスマスパーティーをしました!
(クリスマス本番までは待てないと思ったので…)

娘がツリーを出してくれて、ささやかながらみんなで仮装をして。

 

嫌々仮装に付き合うくうちゃん笑

 

 

直径15センチくらいのフルーツケーキをくうちゃんと小雪さんに1ホールずつ作りました。



少し食欲の落ちてきているくうちゃんでしたが、この時ばかりはガツガツと一気食いを披露してくれて、

久しぶりにとても明るく嬉しい気持ちでした。

この日の夜、くうちゃんと一緒に寝ながら
サンタさんが来る12月25日まで頑張れるといいね!
と話しかけたのを覚えています。

この時は、後にこの話が奇跡となることを知る由もありませんでしたが……。



※ 次回に続く ※

 

【くうちゃんの病気のこと その⑤】

https://boneslabo.com/qoos-labo-blog/post-20076/